日記

忠犬ハチ公って何を待っているの?

渋谷の待ち合わせスポットとして有名な忠犬ハチ公

渋谷のハチ公前、と言えば有名な待ち合わせスポットですが、各種渋谷駅に降り立ったらハチ公口と呼ばれる方面や出口に向かうと、緑色の電車の隣に、ポンと座って佇むハチ公の姿を拝めます。
渋谷駅前の待ち合わせスポットとして定着していて、海外からの旅行者なんかは、このハチ公と一緒に記念撮影なんかしてるのが印象的です。

待ち合わせスポットとしても観光スポットとしても定着しているハチ公ですが、犬種は秋田犬だって知ってました?
僕てっきりイメージ的に柴犬かと思ってたんですけど、確かに言われてみてみたら、体が大きい気がする。
首になんかをぶら下げてる時が最近多くて、クリスマスとか季節限定でいろいろと付けてるときもあったりするので、暇がある方は立ち寄って見てください~。

忠犬ハチ公が待っているのは

そんな忠犬ハチ公ですけど、実は実際に昔存在した秋田犬、ハチを称えて作られた銅像なんだそうです。
よくよく話を調べてみると、かなり辛い話だったことがわかりました。

1924年、現在の東京大学で農学部の教授をしていた上野英三郎という方が、ハチという秋田犬を購入。
上野氏は愛犬家として知られ、ハチと日々仲むつまじく暮らしており、ハチは毎日上野氏の仕事終りになると、上野氏を迎えに渋谷駅前に迎えに来て、一緒に帰宅していたのだそうです。

ですが翌年の1925年に、大学の講義中に上野氏が脳溢血を起こして急逝、帰らぬ人となりました。
いつもの通りハチは上野氏の帰りを待ちますが、当然上野氏は帰ってきません。
来る日も来る日も帰らぬ飼主を待ち続け、何と寿命を迎える10年もの間、ハチは毎日渋谷駅前に通い詰めました。

そんな忠犬の姿を見た周囲の人々によって、ハチに敬意を表して銅像が建てられたのが、現在ハチ公と呼ばれる銅像です。
1934年にこの銅像が建てられた時にはハチ自身も除幕式に参加をしていたとされています。

そしてこのエピソードを受けて2015年、東京大学の教授達の意向によって、上野氏が勤めていた東京大学農学部のキャンパスの中に、上野氏とハチが再会した銅像が建てられました。
実際に再会することは出来なかったけれど、せめて銅像では再会をさせてあげたいという関係者の優しさによって建てられた、本当に温かいストーリーです。

ハチ公にそんなエピソードがあったなんてつゆ知らず、ハチ公を見る目が全く変わりました。
東京大学に建てられたって言う上野氏とハチの銅像もいつか見てみたいなぁ。

なんかこう、ハチと上野氏は本当に悲しい別れ方だったけれど、周囲がこうして優しさに溢れた世界って素敵ですよね。
今度ハチ公に行くときは、エピソードに思いを馳せつつ見てみたいと思います。